"女装"をしたミュージシャン。その正体は、よ~く知ってる。この人、『笑っていいとも!』にも出てたんですよねぇ。でもってですよ。旧アンサーの前にあったコンビニでバイトしてたんですよねぇ。ライブのまんまの格好で…。界隈でも名物店員だした。その名はミヤビさん。今日も、豪快にヘッドバンギングしております。
その様子を興味深げに眺めるターゲット。目視は完了。ふと、本田に目を向けると、後方に立って腕を組んで仁王立ち。その目には、早く行けよと書いてありました…。
わかってますよ! 天才工作員と呼ばれる本田に睨まれて、やりづらいことこの上ない。オレなら、とっくに声掛けてるよと言わんばかりの態度です。すいませんね、慎重で…。とりあえず、ソロソロと近づき、ターゲットの横に立ち止る。しかし、ターゲットは奇声を上げているミヤビさんに夢中。仕方がないので、思い切って声を掛ける。
3、2、1、キューッ!
秋山「んっ? キミ新顔?」
ターゲット「?????はい?????」
秋山「おっミヤビちゃん今日も頑張ってるねぇ~」
ターゲット「あの人知ってるんですか?」
秋山「向こうは知らないと思うけどね(笑)。アルタ前の名物キャラだよ」
ターゲット「ふ~ん、東京初めてなんで…」
秋山「あ、そうなの? じゃあ、いろいろ知らないことも多いでしょ。どこから来たの?」
今まで散々「田舎者!」と馬鹿にされてきたが、今回は違う!上から物言ってる!
でも、いやらしさを出さない。イヤ、出せない…。ニセTOKYOネイティブだから。しかし、嫌味のない東京風味を漂わせることができるのは、この秋山だけばい!
奥義、"田舎者の事は田舎者に任せろ!の術"を見るがいい!
どうです、本田さん? あんたにはこん気持ちは理解できんやろ!
今日の秋山は、やさしい東京のお兄さん。さりげないトークでスラスラ聞き出す。
●ターゲットは九州出身。
●大学の卒業が決まり東京に遊びに来た。
●今日は東京のホテルに泊まる予定。
●年齢や名前。の申告は依頼人から伝えられたものと同じ。
ここまでの情報は、依頼人から聞いたとおり。つまり、ウソをついてないということ。順調、順調…。おっと、ソロソロ本題の"誰とお泊りか"を聞き出さなくては!
秋山「ふ~ん、で、今日はこれから何するの?」
ターゲット「友達と待ち合わせをしてるんですけど、まだ来なくて…」
キタぁーーーーっ!それ!それが聞きたいのよ!
相手は男ね? 女ね?どこに住んでて、何してる人?友達って言ってるけど実は肉体関係があったりすんの?聞きたい事は山ほどあるけど、ここは慎重に。
秋山 「そっかぁ。友達は何時に来るの?」
ターゲット「予定では5時だったんですけど、さっきメールでバイトが遅くなるって…」
秋山「そうなんだぁ。で、友達のバイトは何時に終わるって?」
ターゲット「メールの返事が無いから、わかんないの。凄く忙しいんじゃないかな…」
秋山「アレレ、せっかく東京に来たのに、大変だね」
ターゲット「何時になるか分からないから、ホテルに帰ろうかなぁ…」
えっ!ホテルに帰られるのはマズい!誰がターゲットと合流するかわからなくなってしまう(汗)。ホテルの下見はしてきたけど、セキュリティーは万全だし、そもそも、その友人が部屋に直行してしまったら、セキュリティーもへったくれもない。
気転は探偵の必須能力だと所長が言ってたっけ。まさに、今がそのときでした。
考えろ、考えるんだ、オレっ!
つづく