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『突撃敢行! 猟犬とポチの接触ナンパ大作戦!? ~その1~』

続編をご期待の皆様。申し訳ありません。
例の"死亡遊戯"クラブへの潜入は、まだ、果たせておりません。

依頼人様から調査開始のGOサインが出ないので…。
代わりと言っては何ですが、旬ネタをお届けしましょう。

同じクラブでも、おネエさんたちが居るクラブじゃなくて、踊るクラブの話。

里谷多英がガイジンとエッチなことをしちゃって、問題になった店って覚えてます?

そう。六本木の『クラブ911』。そのとき、素行調査を行っていた対象者が、『クラブ911』に入っていったのだ。アンサーで営業中だったオレの元に、現場から連絡が入った。


「所長、チャンスです! 今、対象者が六本木のクラブに入ったんですけど、ここなら自然にいけそうです!」


そうそう。この案件は、オレがメイン・キャストだった。

我々の仕事において、メイン・キャストとは、工作を仕掛ける主人公を指す。

つまり、オレが対象者に接触して、仲良くならなければいけないのだ。

そのタイミングを計るべく、調査員たちが、対象者を尾行していたというワケ。でもって、訪れた千載一遇のチャンス。

なぜなら、クラブは、出会いのフィールドなんだから…。


さっそく着替えて現場に向かう。目的のクラブは、六本木通りを挟んで目と鼻の先だ。アッという間に到着。調査員から現状報告を受ける。


「対象者は、友人らしき女性とふたりで入っていきました。中で誰かと合流しているかは不明です」


よし。では、こちらもふたりで潜入するとしよう。ということで、お供をチョイス。う~ん、一番、クラブ浮きしない格好をしているのは、秋山しかいないなあ。ということで、秋山に決定。


「ウスッ! 頑張ります!!」
オマエは頑張らなくていいんだっつーの。主役はオレなんだから…。気合いって空回りするからイヤなんだよね。ブツブツ…。


チラっと歳の離れたコンビだが、会社の先輩後輩という設定なら無理ないだろう。『クラブ911』は、クラブとはいっても、比較的、客の平均年齢が高い店として有名。ちょっと、はじけた大人の社交場なのだ。フフフ、ついて来れるかな? 九州軟児!


地下へ向かう階段を下りて行くと、ホールは黒山の人だかりだった。


「この中から探すのって大変そうッスねえ」


泳ぎ方もわからないらしい。今までの調査で、あまりこうした店に出入りするようなタイプの対象者ではないことがわかっていた。ということは、フロアの真ん中に居ることは考えにくい。壁際から見て回れば見つかり易い。というワケで、時計周りに周回してみることにした。


「ちゃんと、後ろからついて来いよ! オマエを探す羽目になったら面倒だからさ」


「ウスッ、大丈夫ッス!」


って、顔が大丈夫な顔じゃないよ。もしかして、クラブ初体験? なんとも頼りないお供だが、居ないよりましか…。大音量が響き渡る店内で、1匹の猟犬とポチが獲物を探して店の奥へと突き進んで行った…。

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