
悪徳業者と良心的な業者の線引きは非常に難しい。費用だけ振り込ませておいて全く何もしない業者もいれば、ほんの少しだけ行って後は工作を行った形跡だけ残すところもある。契約させる為に現実不可能な方法を論じて餌をまいて、実際にはそこまでは到達せず失敗でしたと既にシナリオを決めている業者と様々です。
依頼を考えている人にとってはどれもこれも納得できるものではありません。このような業者は契約までが全てです。一方依頼者にとっては契約後が重要であり、そのギャップは決して埋まることはありません。
弊社には頻繁に「既に依頼している業者が悪徳かどうか教えて欲しい」という相談が寄せられます。全て一般論でお答えするしかないのが辛いところなのですが、その業者の悪徳度合いを見極めるのは非常に難しいことなのです。結論として、悪徳業者を見極めることに注視するのではなく、依頼者自身が身を守る方法を持つことです。
身を守る唯一の方法は、ずばり、契約書のある一点に注目すれば良いのです!。
それはどの部分か…。キャンセル費用の箇所です。一度契約を締結してしまえば、ほんの少しでも着手した段階で、契約金額は一切返金しない。またはキャンセル費用が契約金額の80%かかるといった一方的な契約は受け入れないことです。
考えてもみて下さい。1万円や2万円の話ではありません。50万円、100万円、150万円と言った高額な契約金額であり、例え10分の1しか動いていなくても一切返金されないというのはナンセンスでしょう。80%もしかりです。中には成功報酬分まで契約金額に入れ、キャンセル費用として請求する業者もあるようです。10分の1しか動いていないのにも関わらず契約を解除するならば残りの10分の9の金額も払えというのは一般常識から鑑みて逸脱しています。調査員を手配しスケジュールを押さえた、現地をリサーチしたと業者側は主張するでしょうが、それで10分の9も請求するのにはさすがに無理がある。つまり、やってもやらなくても契約金額がかかるという話になるわけで、そもそもが調査や工作費用の算出方法の正当性自体怪しくも思えてきます。
このように一度契約したら途中下車は許さないといった契約を結んでしまうからトラブルが起こる。業者は一度契約金を振り込んでもらえば、殆ど返金は無いわけで、自由自在、緊張感もなくなるわけです。依頼者が業者の対応に不満や不信感を抱いても返金が認められない契約ならば泣き寝入りして時が経つのを見守っていなければならない。成果が得られないだけでなく騙されたという気持ちが残ってしまえば傷に塩を塗られた状態になってしまうのです。
悪徳か誠意ある探偵社か。各業者の提案するセールストークや料金システム等に穴を見つけることは可能でも、さらに掘り下げた情報を得ることは困難で、それは依頼して調査や工作を進めていく中で知ることができるのです。つまり、業者の質は依頼してしばらく見てみなければ分からないわけで、ならばいつでも途中下車できる契約を結んでおくことなのです。
いつでもキャンセル料を請求されることなく、稼働した費用だけ支払うという明快な契約であれば、業者を見極め、不適当と判断した時点で契約を解除すれば良いのです。
本当に誠意を持った業者であれば、依頼者に莫大なキャンセル費用を請求したりしないはずです。実際に稼働していない費用なのです。探偵社に不満は無くとも依頼者の気持ちが変わることもあるでしょう。また、依頼者の仕事や家族等の事情が変化することもあるはずです。調査や工作は短期間で終わるものではないのですから、そうした依頼者の諸事情も考えた上で、請け負う必要があると考えます。まして、調査や工作は成果の保証ができない役務事業なのです。対象者の動き等だけでなく、依頼者の気持ちということも考えなければなりません。
キャンセル費用を完全に否定しているわけではありません。確かに調査員の手配や現地を既にリサーチしてしまった等業者にも言い分はでてきます。しかし、それらを理由にしたとしても一般常識で理解を得られる金額としては最大10万円というところではないでしょうか。
このようにいつでもペナルティ無しで契約解除できるイーブンな契約であれば、業者側もあからさまな営業トークは控えると思います。これに対する業者の説明を聞けば、その業者の質や誠意も感じ取れるのではないでしょうか。
よく着手金+成功報酬制だから工作に自信がある。そう説明する業者もあるようです。全部が全部ではないと思いますが、そもそもが着手金狙いで殆ど何もしないのではないかと疑う人も多いでしょう。確かに着手金詐欺的な業者もいます。本当に自信がある業者とは、例え契約をしたとしてもいつでもペナルティ無しで契約解除してもらって構わないと言えるところではないでしょうか。
いずれにしても一方的とは言え、契約した後ではややこしくなります。不利な契約は消費者契約法によって消費者は守られています。しかし、依頼内容を公にしてまで民事で戦えるか。その辺りの葛藤が弱い立場の依頼者にはどうしてもつきまとってしまうものです。業者を選ぶ時点で契約書のキャンセルの事項に注目して、その辺りを中心に業者に尋ねてみることが必要です。
その他、パック制や成功報酬制への疑問をいくつか挙げてみます。
●パック制
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