親権は母親がというのは昔の話。篠原涼子と市村正親、有村昆と丸岡いずみの2組の離婚の共通点

篠原涼子と市村正親、有村昆と丸岡いずみが離婚した。
夫婦が離婚するとたいていは母親が親権を持つ。
両者ともに親権を主張しても子育てには母親が必要という観点から最終的には母親が優位に働くということもあってか、8割以上がそうなっている。
しかし、この2組の夫婦の場合は、ともに父親である市村正親、有村昆が親権を得たのだ。
とくに市村正親のような高齢の父親が持つのは極めて珍しい。
丸岡いずみは代理出産までしてて望んだ子供だった。
それが協議離婚で決着はついている。
これまで母親が親権を持てなかった理由は、経済的な問題、生活基盤がほとんどであった。
財産分与や養育費なども十分にはなく、かつ、母親も無職であり、近くに頼れる親族もいない。
そのようなケースで泣く泣く母親が親権を手放すことが多かったのだ。
しかし、篠原涼子や丸岡いずみの場合はそうではなく、別の理由から親権を手放したわけだ。

最近の離婚は父親が親権を得るケースが以前よりも増えてきた。気になるその理由は?

以前は当社に寄せられた相談でも母親が親権を望むケースがほとんどだった。
生活基盤が脆弱で親権を得るのが不利な状況にあるが、少しでも多く財産分与や養育費をとれる状況にして離婚したい。
親権は妻になってしまうから離婚したくてもできない。
不倫相手の既婚男性が子供と離れたくないから離婚してくれない。
このように母親が親権を強く望んでいてそれが離婚の大きな障害になっていた。
それがこの一年、親権を得られる状況にあるにもかかわらず母親のほうが親権を手放すようなケースが増えている。
以前は一般的な8割以上が母親が親権を得ていたが、最近では6割5分程度にまで下がっている。
その理由を掘り下げてみると、コロナが少なからず影響しているように感じられる。
コロナで夫が職を失ったり、収入が大幅に減ってしまった。
自分自身も無職で離婚して子供を育てていく自信はない。
親族は遠方にいてコロナ禍で自由に行き来できる状態でもなく、じっくり相談もできないし頼ることもできない。
ならば少しでも収入のある夫に子供を託して離婚したい。
コロナ鬱になってしまって、精神的に不安定で、自分のことだけでいっぱいいっぱいで親権は夫で構わない。
夫と一緒にいる時間が増えて苦痛で仕方がない。
夫から解放されるなら親権は夫に渡しても良い。
これからは自由に自分の好きに生きたい。
コロナによって親権を放棄してもそれ以上に離婚をしたい女性が増えているわけだ。
以前は離婚したいとは思っていても夫と顔を合わせる時間が少なかったから耐えられた。
しかし、コロナで離婚することが最優先事項になってしまったようである。
それにともなって、親権が得られるならと離婚に応じる夫も多くなってきたというわけだ。

親権問題が大きな障害となって別れさせ屋への相談や依頼を諦めていた人はいまがチャンスかもしれない

母親が親権を手放すことはないだろう。
離婚したい、離婚させたいと思っていてもこれが理由でそれを諦めていた人は多いはず。
親権を主張されれば妻に負けてしまうから離婚したくても我慢するしかない。
このように自分を押し殺して夫婦生活を続けている男性も多い。
妻には愛情はないけれど子供とは絶対に別れたくない。
不倫相手にこのように言われてしまえば、ほとんどの女性は別れさせを躊躇してしまう。
しかし、このコロナ禍で子供を持つ妻の意識にも化学変化が起こっていて、以前とは変わっている可能性がある。
絶対に親権は渡さない、子供は自分が育てると譲らなかった母親。
それが面会権だけ得られれば最悪親権は夫でいいという具合に変わってきているかもしれない。
夫と離婚できるならば親権にはこだわらない。
向こうが望むならば自由になるために手放してもいい。
背中の押し方によってはこのように考え方が変わる可能性もある。
コロナ禍であるからこそ、ピンチがチャンスにということも考えられる。
親権問題がネックとなり、別れさせを諦めていた方は再考してみてもいいかもしれない。